2025-01-07 年始

  • 仕事はじめ
  • 3日くらい前から仕事を始めを想像して、胃がキリキリしていた。いま逆に始まったことで開放された気分。まともに休めやしない。現実逃避の3日間だった。
  • 4日 映画「首」を観る。北野武最新作。実は、北野映画をまじめに観るのは初めて。結構感動した。映像が派手というか、日本人が作った映画という感じがしない。Vシネマでもないし、内省的な邦画でもない。内容も正直よくわかんないけど、刺激的で印象に残るものだった。
  • そのまま、映画「PERFECT DAYS」も観る。広告代理店が貧しい人の生活を美化した映画などと揶揄されたり、日本の禅を曲解した映画と評されたり、私のまわりでは酷評されていた。観てみると、そういった側面はあまり感じなかった。むしろ、煩わしさから逃げて、清貧にした人間に尚降りかかる災難というか、人間との関わりを滑稽に描いているように思えた。主人公の平山は訳ありで、削ぎ落とした生活をしているわけだが、同僚に一喜一憂させられ、仕事でも一喜一憂させられ、自然にも振り回されて、家族とも縁をほぼ切っているのに振り回されて、通いの店でもてんやわんやで、ルーティンを決めたって清貧に生きたって逃れられない人間の業みたいなものを叩きつけられるような作品だった。実際、平山の家の1回には大量のものが詰め込まれた物置部屋や車の中の道具もたくさんあり、簡素にしているのは一部だけで完全には俗世を捨てられていない彼の性分が災いを引き付けているとしか思えなかった。音楽もどれも趣味があるし、本も古本屋で買うものの、どこまでもインテリ。彼は本当は俗世にまた戻りたいと思っているのではないかと思わざるをえなかった。
    • そういう意味でも、あの映画は別に禅を曲解した映画でも、清貧な生活を進める映画でも全然ないと思ったのだが、それは私だけだろうか。
  • 5日に至るまで、毎日酒を飲んでいる。私はいよいよ終わりだと思った。気をつけたい。